私は常に「キッカケ」を探している。
「キッカケ」とは物事を始める際の手がかりを指し、それを私は「刺激」とも言う。
日常生活や人との会話からでも微動する「刺激」は作品を制作する中で影響を与える。
中でも自然からの「刺激」はとても膨大である。
山から流れ込んできた冷たい空気の感触や、あたり一面に広がる草花の景色は、たとえ一瞬の出来事だったとしても何らかの「刺激」を身体や感性に「刺激」を与え記憶される。
時の流れと共に大きく変化する人とは違い、健気に力強くそこへまとわりつこうとする植物の姿があり、それぞれが持つ柔軟で独特のフォルムには目を引かれる。
そんな植物をモチーフに、私は「キッカケ」から得たモノをガラスと共に追求してゆく。
2022